『やってはいけない7つの「悪い」習慣』読書感想
原題「TRAP TALES」です。
目次
『やってはいけない7つの「悪い」習慣』の概要
著者:デビッド・M・R・コヴィー、スティーブン・M・マーディクス
訳者:野津智子
発行所:日本実業出版社
内容的に原題の方が良いように思えますが、某有名書「7つの習慣」になぞらえてインパクトを出しているのでしょう。
中身は主人公「アレックス」(妻子持ち)が妻「キム」に愛想をつかされた後に、旅先で「ヴィクトリア」と再会したことを機に、罠(トラップ)についての学問(ポロジー)「トラポロジー」に基づいたレクチャーを受ける物語仕立てです。
アレックスが一つ一つ、自分が陥っている罠を認識して抜け出していく様子を通して読者も自分の陥っている罠に気付くことができます。
登場する7つの罠
- Trap1ー夫婦関係の罠
- Trap2ー金・借金の罠
- Trap3ー焦点の罠
- Trap4ー変化の罠
- Trap5ー学びの罠
- Trap6ーキャリアの罠
- Trap7ー目的の罠
内容は項目を羅列するよりは、やはり物語として読むことで意味を深く理解・記憶することができますので、そういう意味ではこのような本は要約ではなく 、時間をかけてでも実際に「アレックス」の物語を読み進める方がよいのかもしれません。
”Trap3「焦点の罠」”
わたしがこの本で、特に重要だと思い、なおかつすぐに実践できたのがこの「焦点の罠」でした。
押し寄せる情報に対してフィルターをかけて、本当に大切なことに向き合うべき、という内容で、本書から印象的な表現を以下引用します。
(略)それどころか、すべての情報を管理しようとする。あらゆるものに「イエス」と言い、どんなものにも決して「ノー」と言わない。できないことなどない、手に入らないものなどない、とも主張する。どこかで折り合う必要があるのに、それもない。空中に投げるジャグリング・ボールの数に制限を設けず、あまつさえ、ボールを操る腕を上げさえすればいい、とのたまうわけ」
ヴィクトリアの話が続く。
「言うまでもなく、そんな今のやり方はうまくいっていない。八方美人になろうとして結局、健康と人間関係を損なってしまってる。集中することも、全然できない。自分の最も大切なことにも取り組めない。目的に基づいて人生を築くのではなく、どうでもいいものに振りまわされるだけになってしまっているの。」
この罠から抜け出すにあたってアレックスがとった行動の一つが、ひっきりなしに受信している広告メールを一件一件について配信を停止した、ということでした。
わたしもしました。自分でも認識していないほどたくさんの広告メールが配信されており、たくさんの配信解除をしました(特にYahoo!関係はいつの間に登録されていたのか、10件近くのお知らせ配信を解除することになりました)。
この考えは以前に読んだ「エッセンシャル思考」に似たところがあります。
時間と効率が有限である以上は、取り組むことができる事柄も有限です。なんでもかんでも受け入れてしまっていては、情報も依頼も、それだけで人生終わってしまいます。
さらに主人公アレックスは職場でも無制限な面会を禁止し、必要でないミーティングに対して「ノー」と言うことで年間のミーティング時間を制限しました。時間の使い方を変えることで奪われる時間を大幅に減らすことを成功させております。
わたしもそうありたいものです。